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2011年5月14日 (土)

『ブルー・バレンタイン』を観た感想

『ブルー・バレンタイン』観た後余韻引きずりすぎだったので、そのときに思ったことを思ったままに整理せずに書いていきますというメモ的なもの。


予想通り、なかなかにハードな恋愛映画でこれはやばいと上映中何度も思いながら観ていたんですが、自分でも思っていた以上に体内にブルー成分が蓄積していたらしく、それが最後のシーンで一気に決壊。自分でもびっくりするくらいにぶわっと号泣してしまいました。

ぼくが観た回は野郎一匹オオカミが多く女性客少なかったのはちょっと意外。数組カップルもいたけど、観た後大丈夫だったかな……とおせっかいなことを思いつつも、まあ映画の感想言い合って意見の相違で別れることになるならそれまでだよな、と思う一方で、しかし入らぬ火種はつけない方がいい時期というのも恋愛期間にはあってだな、それに二人の意見に相違がある場合、それはそのまま二人の超えられない価値観の違いってところにいきつき、じゃあそれが許せるのか許せないのか問題に発展しかねないところまで振り切れる可能性も否定できなくてそれが覚悟出来てるならともかく、普通の恋愛映画だと思って観にきていないことを祈るばかりです、とまたしてもおせっかいなことを思いつつ、この映画はそのくらいの破壊力も秘めている映画だぜ!ってこと。


この映画見てやっぱりそうだよなあと思ったのは、恋愛というのは「どこまで相手に幻想を抱き、その幻想を見続けられるかのゲーム」みたいなところがあって(これシネマハスラーの『レボリューショナリーロード』評で言ってた話)、だからその幻想を切らさないようにする努力はどんなに長年付き合っていてもしなければいけないんですよね。例えば、長く付き合っていると、男の格好がどうでもいいような部屋着みたいになってくるとか、そういうところに気を使わなくなるなんてのはよく聞く話だけど、実はこういうささいなところの積み重ねで亀裂は始まっていたりして、でもそこには男は気がついていなくて、ケンカになったとき「これとこれとこれがお前の間違ってるところだ!」なんてまったくの検討違いのところをしたり顔で指摘したりなんかして。

はい、これ死亡フラグ!みたいな。

すべてをひけらかして気をつかわなくてよくなるということが必ずしもいいとは限らないってやつで、「気を使わなくてもいい関係」と「気を使わない」というのは違うんじゃねーのって話。


とはいえシンディーは最初の頃彼のそういうところに惹かれ好きになったのが、結婚し長年付き合って行く中でその好きだった部分、最初惹かれた部分こそが嫌いになってしまっているというやっかいな問題も提示されていて、これはもう……、ね。無理よね、と思うしかなく、でもじゃあ、どこかで決定的な出来事があったかといえばそういうことでもなさそうで、どっちが悪いかとも言えないなあと僕は思ったのだけど、それは見た人の価値観や今置かれている状況やタイミング、恋人の有無、なんかで解釈がガラリと変わる要素を含んでいて、考えれば考えるほどに何がよくて何が駄目なのかわからなくなる映画でした。

基本的にはお互いがお互いこの関係を続けていきたいっていう思いで付き合っているのにも関わらず問題が表面化してくるとすれば、それは当事者が思っている以上には事態は悪い状況にありますよってのはどこかで認識していてもいいことかもしれないね。


とかえらそうなこと書いたけど、何か言いたいことがあるかといえば、別に特にもないです。だいたい幻想を見続けられるかのゲーム、だなんて恋愛の酸いも甘いも知って達観した風だけど、僕自信はゲームだなんて割り切れたことなんて一度もありませんし、そう理性ではわかっていてもできないのが恋愛状態ってやつでしょう。まあ10年とか付き合ったり結婚てなるとまた変わってくるのかもしれないけど、いや、ここがまた問題で、以前と変わらないことがいいのか悪いのかってのもあったりするし。


とにかく、観て絶対損はない超骨太恋愛映画なのは間違いなく、かといってスイーツ的恋愛映画だと思ってふらっと観にいくと、すべての血を抜かれてペラッペラにされて映画館を後にすることになる大変楽しい映画でもありますよ。


実際ぼくはモチベーション的にけっこう最悪なコンディションではからずも「打ちにいく」的な状況で観てしまい、観終わった後見事に「もう酒かうまいもん食わなきゃやってらんねーよ!!」なことになりました。




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