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2012年7月24日 (火)

特撮博物館『巨神兵 東京に現わる』が凄かった。

 

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7月21日、特撮博物館に行ってきた。混雑は多少覚悟の上とはいえ、なるべくなら空いているうちにということで10時に入場。ボリューム満点で全部見るのに4時間ほどかかったけど、最後まで快適に見れるくらいの混み具合、むしろ空いていた方だと思う。ただこれからリピーターも増えるだろうし、駆け込み需要も考えられるから空いているうちに見たいなら早い時期の方がいいんじゃないかと思います。


そしてここで上映している特撮短編映画『巨神兵 東京に現わる』が予想を超える凄まじさだった!!



特撮に関して僕は今までそれほど熱心に見ていた方ではない。というか子どもの頃でも特撮って時代じゃなかったし。ただウルトラマンとかウルトラセブンとかゴジラとか借りて観るくらいには好きだし、そもそもミニチュアっていいよね!っていう興味の方向。そしてこの特撮博物館に俄然興味が沸いたのは、館長が庵野監督、副館長が樋口監督というのは当然として、ここで上映している『巨神兵 東京に現わる』という特撮短編映画に「言葉」という謎のスタッフで舞城王太郎先生が参加していたからなのだ。




さて、見学。


いろんなところで言われているように500円で借りられる音声ガイドはマストですぞ。これはさまざまな場所で展示物の解説が聞けるというもので、全70件、総解説時間60分というボリューム。



これまでの特撮で使われた兵器やマスクや小道具やデザイン画が数多く展示されているのだけどそれは実際に見てもらうとして、ここでは『巨神兵 東京に現わる』を観て思ったこと。


の、前に最後のセクションにある「特撮スタジオ・ミニチュアステージ』の様子を。



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このセクションだけ写真撮影可。


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こんな風にジオラマの中を歩くことが出来るから、複数人で行けばビルの前に立って怪獣になりきって写真を撮ってもらうなんてことも。


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「神は細部に宿る」という言葉があるけれど、これは特撮のことを言っているんじゃないかってくらい細かい、細かすぎる。もしこれを撮影で使うとなったら一瞬にして壊されるんだよな。途方もない手間と時間がかかっているのに儚いよなー。でも壊すために作るんだから儚いとかいう話でもないのか。それこそが目的なのだから。


これだけの手間と労力がかかる特撮はCGがあるのだからそりゃ衰退するよなという印象。技術の継承って一度途切れてしまうと、それを復活させようと思ってもなかなか出来ないらしいね。特にこういう職人的な技術だったり現場で試行錯誤しての作業で培われていくものって口伝みたいのも多いだろうし。

展示物に関しても、昔はこんな貴重な技術になるとは思われていなかったこともあって随分とぞんざいな扱いとして保管されていたみたいだし、どこに行ったのか現在も不明の物も多く一から復元したという展示物も散見された。オリジナルの展示物も「個人蔵」というのがわりと多くて、これ集めるの大変だっただろうなとともに、この企画が終わったらまた散り散りになりその保管は個人に任せられるとなると失われていってしまったりしかねないよな。しかるべきところが管理、保管し公開ってのが理想だけど、このご時世どこにそんな金があるのって話だわねえ。


だからこそ、これまでの特撮の歴史を伝える&ここらでちゃんと特撮技術使った作品も残しておこうぜという意図が今回の特撮博物館であり、ここで上映されている『巨神兵 東京に現わる』だと思った。



『巨神兵 東京に現わる』の内容は、んーネタバレになるから詳しく言わないけど、タイトルの通り巨神兵が東京に現れて破壊の限りを尽くすという短編映画。そしてこの「言葉」に、「言葉」っていうのは映画内でのセリフだったり字幕だったりのことだけど、それを舞城先生が担当しているのです。この短編映画のセクションの次はこの映画をどうやって作ったかというメイキング的なブースなのだけど、そこに書かれていたことで、最初は5分くらいの作品で考えていたらしいのだけど、舞城先生が提供したストーリーから構想が膨らんで9分というボリュームになったとあったから、ストーリーとかも考えているっぽい。


で、この言葉が、まさしく舞城節といったテイストで素晴らしい!いや、それよりも何もよりこの「言葉」があることによって、映像の意味がまるで180度解釈が変わるんだよね。僕はそこに感動してしまって最後、涙ぐんでしまったくらいで……。


ここでの特撮映像は素晴らしい!メイキングを観ると尚の事素晴らしい!そして同じくらい「言葉」素晴らしかったのです。そこに映っている映像と真逆の意味が言葉によって与えられていて言葉の力を感じたのでした。


あ、この博物館全体にいえることだけど、基本的に順路を逆走してもう一度観たりはできないのでこの短編映画も一度限りしか観れないっす。DVD出してくれないかなーと思うけれど、今の時代舞台でもイベントでも大体のちにパッケージ化されるので、ここでしか観れなかったというプレミア感も悪くないかなと思ったり。


いや、出してほしい!



ボリューム、クオリティともに最高でした。平日行く時間作れればもう一度行こうかなー。




最後に会場限定一回500円の海洋堂制作、フィギュアを。



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全3種。僕はグッと我慢して一回しかやらなかったのだけど家帰って開けてみたらやたらクオリティたけえ。なんか全部集めたくなってきちゃったぞ!!






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コメント

おじゃまします。
本日、どうにかこうにか暇を作って見に行ってみました特撮博物館。

で、巨神兵映画に度肝抜かれました。

凄く胸躍りました。たった10分なのに感動しました。
2回見たい衝動を精神力総動員して捻じ伏せて、その時目の前に移された映像を脳に焼き付けてきました。
今日のところは、これはたった一回の鑑賞という飢餓感のようなものが、思い出をさらに美化してくれると確信したからです。

……でもやっぱり、これは是非ディスクで販売していただきたいです!(意志弱)
メイキングも含めて、もっと沢山の人に見る機会が与えられるべき傑作です。

ジブリの鈴木プロデューサさんがかかわってるそうなので、確実に販売されるとは思いますが。

abausさん、コメントありがとうございます!

あの映画の密度の濃さは異常ですよね!
僕もあの場では一度しか見れないんだという覚悟で、
まばたきするのもためらうくらいでした。

メイキングの追加も期待しつつ、商品化期待しましょう!

先ほどVODでメイキングを無料で配信しているのを発見し、息子と視聴

凄いね〜行きたいねぇ〜

なんて軽々しく言っている息子。絶対黙って見ていられないでしょ〜
母はじっくり細部まで見回したい!


という会話がうまれるほどメイキングだけでテンションがあがりました

あぁ…見に行きたいなぁ

興味のレベルに温度差ある人と行くと、どちらも不満発生……ってのはこの手のイベント行くときに
必ず発生してしまう問題だよねえ。

でも男の子だったら相当楽しめると思うよ。

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